美容師歴6年目。大手メンズサロンでキャリアを積んできたシンヤさんは、将来の独立という目標に向けて、2025年にフリーランス美容師としての道を選びました。拠点に選んだのは、SALOWIN表参道店。
「もっとお客様一人ひとりと向き合いたい」
「技術や空間づくりに妥協せず、お客様を大切にしたい」
そんな思いを胸にスタートしたフリーランス生活は、想像以上に自由で、自分らしく働ける毎日だったそうです。
この記事では、フリーランスとして働き始めて4ヶ月目のシンヤさんに、リアルな体験談や感じたギャップ、そして将来への展望までお話を伺いました。
これからフリーランスを目指す方にとって、「実際どうなの?」という疑問や不安に答えるヒントが詰まった内容になっています。
一歩踏み出すか悩んでいる方、ぜひ最後までご覧ください。

フリーランス美容師4ヶ月目に感じる“リアル”なギャップ
ー フリーランス美容師になって4ヶ月ですが、実際感じるギャップはありましたか?
良いことばかりだな。なんて思っているのですが、強いて言えば正社員サロンと違い、ライバルがいないので競争がなくなりました。自分自身で意識を高く持っていないといけない部分は難しいかもしれないですね。
フリーランスの良さでもあり、デメリットでもあるのかなと思います。
しかし同じ店舗に年齢が近い美容師さんがいて、売上が高かったり、SNSの発信の仕方が上手だったり、いつもすごく刺激になっています。
僕がシェアサロンで意外だったのは、美容師同士が仲が良いことです。
表参道店のメンバーは年齢もこれまでいたサロンも全員バラバラです。ですが、少し時間があったらみんなスタッフルームに集まって色々な話をしています。
本当にたわいもない話が多くて、さっきは湿気の話しをしていました。(笑)
フリーランス美容師って個人事業主なので1人で仕事をするというのは事実です。でもシェアサロンの環境って1人だけど1人じゃないという不思議な環境だと思います。
年上の美容師さんでも仲良い友達みたいな関係の方もいますし、飲み行ったり、ご飯行ったり、合トレしたりしてます。(笑)
年齢は差があっても役職がない分、良い意味で上下関係がなくて良い関係を築けていると思います。孤独感などなく、意外と交流があるのがすごく良いですね。
いや、本当に仲良いです。これが1番のギャップです。
ー フリーランス美容師の働き方に興味をもったきっかけはなんでしたか?
『将来的に自分のお店を持ちたい』その目標を叶えるためのスタイリストとしてこれまで努力してきました。スタイリストになってしばらく経ち、自分の将来像について現実的に考えた時に、独立のための準備する期間と経験がほしいと思い、フリーランス美容師の働き方に興味を持ちました。
正社員でも自分でなんとか時間を捻出して準備することはできると思いますが、会社に対して使う時間が多くなってしまいます。自分で時間を有効活用し、将来に向けて準備をすることができるのは魅力的でした。
また、その目標である独立を実現するためには自分を指名してくれるお客様がいないといけません。僕を指名してくださるお客様に対して、もっと時間を使いたいと感じていたことも1つの理由です。
複数枠営業だったのでスタイリストになってお客様1人1人と関わる時間が少なくなり、アシスタントにお願いする場面が多く、カットしか行けないことも多かったです。
本当は全て自分が担当したい…とやりきれない気持ちを感じていました。
複数枠の営業スタイルは、より多くのお客様を担当できる良さもあります。しかし、それ以上に自分を支持してくれているお客様たちにもっと向き合い気持ちの方が僕は強かったです。
表参道エリアにシェアサロンはたくさんあると思いますが、サロウィンを選んだきっかけは業界でも勢いのある美容師さんが多く利用していて、自分もそこに身を置きたいと思ったことが理由です。
美容師の知り合いも多く利用しているので安心感も大きかったですね。
ー 不安は感じませんでしたか?
不安でした。
きちんと退社のご挨拶と次に働く場所のご案内をお客様に口頭でしましたが、本当にお客様が来てくれるかは不安が大きかったです。
前社のサロンのブランド力が大きかったので、ブランドで来てくれているのか?、自分の力で来てくれているのか?集客面で不安を感じていました。
しかし、そこに関しては挑戦してみないと測れないですし、自分でお店を出す前に、自分がどれだけお客様に必要とされてるか?自分の力でどこまでできるのかを理解するちょうどいい機会だと思うようにしました。
ありがたいことに前社からきてくださっている常連様が多く、顧客様メインですが、SNSを見てきてくださる新規のお客様もいらっしゃいます。
Tiktokは大学生、中には高校生などの学生層、Instagramは社会人など大人の方が多いですね。
不安はありましたが、これまでずっとSNSを活用し、発信してきたおかげでフリーランス美容師になった今も新規集客ができています。
Tiktokの集客は難しいと感じることも多いです。
TikTokを開けば素敵なヘアスタイルに出会うことも多く、色々なサロンに行ってみたいという方も多い印象です。
リターンしたいと思っていただけるように、全力を注ぎながらも、仕方ないところは仕方ないと思いながら日々頑張っています。

フリーランス美容師の働き方で叶った“本当に向き合える接客”
ー 働きやすさは変わりましたか?
すごく変わりました。
フリーランス美容師になった理由の一つであるお客様1人1人のお客様により向き合える環境が実現したなと感じています。
大きく変わったのは空間です。
半個室空間で壁で区切られている分、周りのガヤガヤ感がないです。常連のお客様からも『こっちの方が落ち着くので良い』と言われますね。
もう一つ大きく変わったことはマンツーマン接客です。
これまでほとんどカットしか携われなかったところから一変して、パーマもカラーもセットもシャンプーもできます。僕も嬉しいですし、僕に全てやってもらいたいというお客様が多いのでお互い大満足しています。
この半個室空間とマンツーマン接客になったことによって、会話も増えました。
前社では横にも斜め前にも後ろにも僕のお客様がいる状態になることが多く、お客様が忙しいそうだなと気を遣っていることもあり、僕から話すことが多かったです。しかしSALOWINに来てから、お客様から話を切り出してくれることも増えました。
周りを気にしなくて良いので、フラットに会話できるようになったと感じます。
僕のお客様は年齢層が幅広いので本当に様々な方が来てくれています。毎日色々なお話し聴くことができて、とても楽しいです。
最近はお客様からプライベートにめちゃくちゃ突っ込まれるようになりました。(笑)なんだかお悩み相談所、人生相談状況みたいになっています。
関係性が深くなったのかなと感じているので、楽しいですし、すごく嬉しいです。
ー 営業時間や定休日は決めていますか?
定休日は前社と変えず月曜日で設定し、できるだけたくさん働きたいのでそれ以外は働いています。
営業時間は9時〜23時までお受けしています。
マンツーマンになった分、お受けできる予約人数が減ってしまうので、できるだけ営業時間を長く設定しています。
長時間勤務しても、マンツーマンでの接客なのでゆったり働けていると思っています。バタバタ感がないので、毎日お客様と過ごす楽しい時間が続いているという感覚です。そんなに疲れている感覚もないので、営業終わりにジム行けちゃうくらいです。
お客様からはもっと休んでください!なんて言われてます。(笑)
遅い時間まで営業をしていて良かったなと思うことはすごく多いです。
夜遅くやっている美容室はなかなかないので、土日の予約が集中してしまっていました。
土日の予定のために切りたいけど、平日の仕事終わりは美容室がやっていないので行けない…という声を多く頂いていました。
正社員だと営業時間が決まっていますし、そんなに遅くのご予約はお受けできませんでした。お客様のご要望にお応えできて、お客様もお休みを有意義に活用できることはすごく嬉しいですね。
最近は毎日朝〜夜までご予約が入っているので、曜日感覚がなくなってきました。
サロンの混雑具合で『あ、今日土曜日か』と感じてます。(笑)
幸せなことですね。

夢は待たずに掴みにいく。フリーランス美容師としての次の挑戦
ー 今後の展望
前社を退社した時に、2年から3年で次のステップに進むと決めて、SALOWINでフリーランスをスタートしました。
だらだら目標を持たずに過ごしていたら絶対にだらけてしまうので、自分に厳しく、やることやろうと思います。
自分でお店を持つことはフリーランス美容師として働くよりもリスクを持った行動です。自分にプレッシャーかけて、いつまでに売上これくらいを達成する、独立資金を貯めると目標決めて日々頑張っていきたいと思います。
出店エリアはまだ悩んでいますが、東京都内でも大都市ではないけどトレンドの場所ってちょこちょこありますよね。そのような場所で挑戦したいと思っています。
組織として強いお店を作りたいと考えています。どの規模なのか、どのメンバーなのか、フリーランス美容師になってできた時間を有効活用しながら、これからのことをしっかり計画していきたいと思っています。
以前お客様から聞いたのですが、SNSで気になった美容師のところに行ったけど合わなかったり、新しい美容室に行ってまた関係値を作るのも面倒だと感じるという声を聞きます。
技術はもちろん大切ですが、美容師ってそれだけじゃないですよね。
美容室ってほとんどの方が月一回。慣れてしまっている美容師が多いと思いますが、お客様からしたらその月に一回の美容室が大事ですよね。
技術もだし、その空間づくりってお客様にとってすごく大事なのかなと思います。
エリアは悩みますが、どんなところで美容師をしても選ばれる美容師を目指していきたいと思います。
ー フリーランス美容師に挑戦してみたいが、不安…そんな方に一言お願いします!
顧客がたくさんいるスタイリストの方であれば、そこまで不安にならず挑戦してみたらいいと思います。
アシスタント、まだ顧客がいないという方は、まずは今のサロンで働きながらSNSで自分の強みを発信することが1番です。
僕も不安はありましたがSNS発信はずっと続けてきました。
今の時代、SNSでの発信をしないと忘れられてしまいます。まずはそこの継続が1番です。
僕も不安でしたが、その際行ったことは、同じ環境から別の環境に行った人たちにとにかく話を聞くということです。
- 前社をやめてSALOWINでフリーランスになった人
- 前社をやめてSALOWIN以外でフリーランスになった人
- 前社をやめて別のサロンで働いている人
前社の環境しか自分は知らないのだから悩み続けていても何もわかりません。自分にどんな選択肢があるのか、実際に行動を起こした人たちの話を基に自分がどうすべきか考えて、SALOWINでフリーランス美容師になることが自分の回答でした。
とにかく身近な人に話を聞く、身近にいない場合はたくさんの事例を知っているシェアサロンの本部の方に話を聞くことが1番だと思います。
ぜひ不安になりすぎず、気になっているのであれば話を聞くことから始めてみるといいと思います。
