東京では少しずつ広まりつつあるフリーランス美容師という働き方ですが、地方ではまだ「ハードルが高そう」と感じる方も多いのではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、東京でのサロン勤務を経て地元・新潟へ戻り、フリーランス美容師として新たな一歩を踏み出したSALOWIN新潟万代店の石澤咲穂さん。
フリーランス美容師という働き方を選択をした理由、売上もお客様もほぼゼロから安定軌道に乗せた工夫、そしてこれからの夢まで、率直に語っていただきました。
地方で働く美容師の方にとって、これからのキャリアを考えるヒントがつまっています。
新潟でフリーランス美容師になるまでの道のり
―フリーランス美容師として働き始めて、どのくらい経ちましたか?
石澤:2024年の6月からなので、1年と少しですね。
新卒では新潟のサロンに入社したのですが、「東京のサロンで挑戦したい」という夢があきらめきれず、上京して東京のサロンで働いていました。
その後、家庭の事情などもあって新潟に帰ることになったので、もともといた新潟のサロンに一度戻り、しばらくして新潟でフリーランス美容師になりました。
―フリーランス美容師の働き方を選んだ理由は何でしたか?
石澤:お客様とより深く関わりたいと思ったことと、挑戦したい気持ちが大きかったことですね。
また、仕事だけでなく、プライベートも充実させたいという気持ちもありました。
―数あるシェアサロンの中からSALOWINを選んでいただいた理由を教えてください。
石澤:東京にいた頃からSALOWINは有名で存在は知っていましたし、先輩が利用していたこともあり信頼できると思ったので、SALOWINに決めました。新潟には他のシェアサロンもあるにはあるようですが、SALOWINの知名度が圧倒的だったので、ほぼ一択でした。
―フリーランス美容師になることを誰かに相談しましたか?
石澤:まずは両親に相談しました。
両親は私が自分で決めたことは基本的に自由にやらせてくれるタイプで、私も大体いつも意思を固めたタイミングで話しています。なので今回も「もうフリーランス美容師になりたいって決まってるんでしょ?」という感じで受け止めてくれました。
友達にも相談しましたが「いいんじゃない?」「咲穂ならできるよ」と、背中を押してくれる子ばかりでした。マイナスなことを言う友達がいなかったのは本当にありがたかったですね。
励まされると「私ならやれる!」と思えて、前向きに進めました。結構怖いもの知らずなところもあります。

フリーランス美容師になって変化した働き方と生活
―フリーランス美容師になって働き方に変化はありますか?
石澤:私は体力がある方なので、あまり休みを固定せず、合間に少し休むくらいがちょうど良いと感じます。お客様から「この日のこの時間空いてますか?」と聞かれたら、できるだけ臨機応変に対応できるようにしています。
柔軟に動けるのがフリーランス美容師の良さだと思います。午前中だけ働いて、午後から友達と遊ぶ日もよくあります。
朝起きるのがつらいときもありますが、出勤すればあっという間に一日が終わってしまいます。やはりこの仕事が好きで、美容師になってよかったと思いますね。
―プライベートは充実していますか?
石澤:すごく充実しています。旅行にも行きやすくなり、2か月に1回は東京に行けるようになりました。
今年の2月に韓国旅行に行ってから韓国にもハマっていまして、また10月くらいに旅行に行く予定です。
ミーハーな性格なのでお客様と話す中でいろいろなジャンルに興味が広がり、プライベートも楽しんでいます。話題がたくさんあると、お客様との会話も盛り上がって楽しいです。
―フリーランス美容師になってから、お客様との会話内容にも変化がありましたか?
石澤:ありますね。半個室だからこそ、お客様が深い相談をしてくれることが増えました。
私はお客様にとって第三者なので、当事者に言えないようなことも話しやすいみたいです。顔が見えない場所で他の人に知られる心配もないので、安心してお話ししてくださるのだと思います。
お客様との距離が近く、マンツーマンで密に関われるようになったのがフリーランス美容師の一番の魅力だと感じています。
以前よりも会話の内容が濃くなりましたし、私自身もお客様に心を開いて話すようにしています。やはり自分が心を開かないと、相手も開いてくれないですよね。だから、最初に私から軽く話題を振るようにしています。
するとお客様も「これ聞いてください」とか「次はこの話しましょう」と言ってくれて、次にお会いするのが楽しみになりますね。
―逆に、フリーランス美容師のデメリットはありますか?
石澤:やはり全部一人でやらなくてはいけないので、忙しくなるといっぱいいっぱいになってしまうことはあります。
また、チームではなく個人で働くことになるので、たまにチームで働きたいなと感じることもあります。
しかしそれ以上にすごく充実しているので、フリーランス美容師になる選択をしてよかったと思う気持ちが100%です。
ほぼゼロからの集客とSNS活用術
―フリーランス美容師になるにあたって、不安や悩み、大変だったことなどがあれば教えてください。
石澤:一番大変だったのは、やはり集客ですね。
前のサロンではジュニアスタイリストとして働いていて、スタイリストデビューする直前で退職してしまったので、売上も集客もほぼゼロからのスタートでした。
フリーランス美容師になったからには自分で売上を作らないといけないですし、SALOWINさんにも迷惑をかけられません。生活のためにも収入は必要だったので、プレッシャーと戦う日々を過ごしていました。
最初の頃は10時から22時まで、ほぼ毎日びっしり予約を入れていました。低単価でも、とにかく自分を知ってもらうことを優先して集客し、徐々に単価を上げていきました。
予約が埋まらないときはすごく怖かったですし、正直「なんでこんな挑戦したんだろう」と思うこともありました。
しかし、地道に続けていたら少しずつお客様が増えていき、今年の3月にやっと自分の目標売上を達成することができて、少し肩の荷が下りたなと感じています。
―ほぼゼロからの集客は、どんな工夫をされましたか?
石澤:SNSを活用し、InstagramとTikTokを使い分けています。
Instagramではあまり顔出しをせず、しっかりスタイルの写真を掲載しています。ただ、それだけだと初めてのお客様は「どんな美容師なんだろう?」と不安になることもあると思います。
そこで、TikTokで人柄がわかるような投稿をして、安心感を持ってもらえるようにしています。TikTokは自分を知ってもらうことを目的に、たまに美容師としての内容も載せますが、基本は少しおもしろみのあるコンテンツにしています。
たとえば、1日の日常を切り取った動画や、エフェクトで変顔にした動画などを投稿しています。そうすると「この人おもしろそう」と思ってもらいやすいです。
実際に「TikTokを見て来ました」というお客様も増えて、集客につながりましたね。
SALOWINのフリーランス美容師集客サポートを活用して売上アップ
―ご自身での集客に加え、SALOWINの集客サポートもご利用いただきましたね。SALOWINの集客サポートを利用することにした理由はありましたか?
石澤:今は予約枠を解放してから、お客様が「すぐに埋まってしまうから急いで予約しないと!」という段階にはまだ到達していません。なので、ホットペッパービューティーに掲載して新しく知ってもらうチャンスが広がるなら、活用したいと思いました。
また、新潟エリアでホットペッパービューティーを活用することは、新規の方にも既存の方にも使ってもらいやすいと感じています。
―集客サポートを利用し始めてから、売上や集客に変化はありましたか?
石澤:すっごくありました!
新規のお客様が増え、単価も上がりました。
驚いたことは、ホットペッパービューティーに自分のInstagramを載せているのですが、閲覧数が急激に伸びたことです。
もともと投稿は頑張っていましたが閲覧数が1万を切るくらいでした。しかしホットペッパービューティーに掲載し始めてから日に日に増えていき、最高は11万7000くらいまで伸びました。最初はバグが起きているのだと思っていました(笑)
おかげで新規のお客様が順調に増えているので、今後は再来のお客様を増やすために努力していこうと思っています。していきたいですね。
―再来につなげるために工夫されていることはありますか?
石澤:先日SALOWINさんに紹介してもらったトリートメントは、お客様からの反応がすごくいいです。髪質の変化がわかりやすいので「月1くらいでやるといいですよ」とおすすめすると、実際に来てくださるお客様が多いですね。縮毛矯正に抵抗がある方などにアプローチしています。
技術面や薬剤などでもSALOWINさんはしっかりサポートしてくださるので、とても助かっています。
―SALOWINで一緒に働くフリーランス美容師さんとの関係はいかがですか?
石澤:新潟万代店の美容師さんたちは優しい方ばかりでとても仲が良く、よくみんなで話しています。良い意味で気を遣う人がいなくて相談もしやすいですね。
先日はみんなでバーベキューをしたりしてとても楽しかったです。

これからの夢とフリーランス美容師を目指す方へのメッセージ
―今後の夢や展望はありますか?
石澤:やはりいつかは自分のお店を持ちたいという夢があります。内装やアイテムにもこだわって自分だけの城にしたいですね。
新潟にはコーヒーやアパレルもやっているサロンはほとんどないので、カフェ兼美容室のような場所も素敵だなと考えています。
―夢が広がりますね。他に挑戦してみたいことはありますか?
石澤:オイルやバームなどのプロダクト作りにも興味があります。香りがとても好きなので、香りにこだわったプロダクトを作ってみたいです。
また、普段商材を使いながら「もっとおしゃれにできるのにな」と思うこともあるので、見た目やパッケージからこだわったプロダクトが作れたらいいなと思います。
―最後に、フリーランスになりたいけれど不安で踏み出せない方にメッセージをお願いします。
石澤:私は集客も売上もほぼゼロの状態から始めました。最初はもちろん不安でしたが、今はフリーランス美容師になって心からよかったと思いますし、とても充実した日々を過ごしています。
悩みや不安はあると思いますが、自分の力試しにもなって絶対に楽しいと思います。もし悩んでいる方は、語らせていただくので、一度私のところに来ていただきたいです!
SALOWINなら集客サポートもありますし、意外となんとかなるので大丈夫です!ぜひ一度サロン見学してみてください。
ゼロからでも挑戦できる、地方発のフリーランス美容師という選択
新潟ではまだ珍しいフリーランス美容師という働き方。石澤さんは、売上もお客様もほぼゼロからのスタートながら、SNS発信とSALOWINの集客サポートを活用し、着実に成長を続けています。
自由度の高い働き方やプライベートの充実、そしてお客様との深い関係性は、フリーランス美容師だからこそ得られる大きな魅力です。
「地方だから」と一歩踏み出すことを迷っている方にとって、この記事が少しでも背中を押すきっかけになれば嬉しいです。