美容室の開業において、内装費用は重要な要素の一つですよね。内装は顧客の第一印象を左右し、快適な環境を提供することでリピーターの増加にもつながります。本記事では、美容室の内装費用について、妥当な金額の目安やコスト管理のポイントを詳しく解説していきたいと思います。
1. 美容室内装の重要性
美容室の内装は、単なるデザインの問題だけでなく、経営に直結する重要な要素となります。内装が顧客に与える印象は、店舗のイメージやブランド価値に影響を与えルので、スタッフが働きやすい環境を整えることも、サービスの質を向上させるために必要な条件となってくると思いつくことでしょう。
2. 内装工事費の目安
内装工事費は、1坪あたりでいくらの工事費用が掛かるのか?という点でお伝えさせていただきます。
一般的に美容室を出店する際の1坪あたり内装費は40万円〜60万円程度が目安になります。そのため、20坪の美容室であれば、800万円〜1400万円。ということになりますね。
金額に幅がある理由は以下の2点になります。
・理想の実現:自分の理想とする美容室を目指すあまり造作が増え工事代金が上がる。
・面積の大小:面積の小さいサロンの方が1坪あたり工事費は増加します。
補足ですが、空調設備など物の単価は美容室が大きくても小さくても金額は変わらないので、必然的に美容室が小さいと坪あたり工事費が高くなる傾向があります。
結論で言えば、理想とする美容室を小さく作ると工事費が高くなる。ということです。
ただ、大手資本の参入が続く美容業界では、内装クオリティも年々上がっておりますし、お客様も美容師さんもお洒落な美容室で働きたいですよね。
① 小規模美容室
小規模な美容室(〜30平方メートル)では、内装費用は以下のような項目に分かれます。
• 基本内装費用: 100万〜200万円
• 美容機器設置費用: 50万〜100万円
• 家具・インテリア費用: 30万〜50万円
• その他費用(照明、エアコンなど): 20万〜50万円
合計で200万〜400万円程度が目安です。
② 中規模美容室
中規模な美容室(30〜60平方メートル)の場合、内装費用は以下のようになります。
• 基本内装費用: 200万〜400万円
• 美容機器設置費用: 100万〜200万円
• 家具・インテリア費用: 50万〜100万円
• その他費用: 30万〜60万円
合計で400万〜800万円程度が目安です。
③ 大規模美容室
大規模な美容室(60平方メートル以上)の場合、内装費用は以下のようになります。
• 基本内装費用: 400万〜800万円
• 美容機器設置費用: 200万〜400万円
• 家具・インテリア費用: 100万〜200万円
• その他費用: 50万〜100万円
合計で800万〜1400万円程度が目安です。
3. 内装費用の具体的な項目
① 基本内装費用
基本内装費用には、床材、壁材、天井材の選定と施工費用が含まれます。高品質な素材を使用することで、店舗の高級感を演出できますが、費用も高くなるため、予算とのバランスを考慮することが重要です。
② 美容機器設置費用
シャンプー台、カット椅子、ドライヤー、ヘアアイロンなどの美容機器の購入と設置費用が含まれます。機能性やデザインにこだわることで、顧客満足度を高めることができますがその分コストとしてかかってしまいます。
③ 家具・インテリア費用
待合室のソファやテーブル、収納家具など、顧客とスタッフが快適に過ごせる空間を作るための費用です。デザイン性と機能性を両立させることがポイントです。
④ その他費用
照明設備やエアコン、音響設備など、店舗の快適性を向上させるための費用が含まれます。エネルギー効率の高い設備を選ぶことで、ランニングコストを抑えることができます。
補足:工事区分について
• A工事:ビルの躯体(くたい)部分、共用施設に関わる部分
• B工事:借り主側の要望により、オーナーの権限で行う工事。建物全体に関わる部分
• C工事:テナント内部の工事など、借り主側が発注して行う内装工事部分
A工事とは
A工事は、建物のオーナー(大家)や管理会社が行う工事のことを指します。具体的には、建物の共用部分や基幹設備(電気、ガス、水道、空調、エレベーターなど)の設置や修繕が該当します。この工事の費用は通常、オーナーが負担します。A工事は、建物全体の機能維持や安全性確保のために行われ、テナントが直接利用する部分以外の基本的なインフラ整備を含みます。
B工事とは
B工事は、テナント借主が賃貸物件内で行う内装工事や設備設置工事のことを指します。この工事は、借主の希望に基づき、建物所有者の承認を得て実施されます。費用は通常テナント借主が負担し、工事後の設備や内装は借主の所有となることが多いです。B工事は、店舗やオフィスの特定のニーズに合わせたカスタマイズが可能であり、物件の価値向上にも寄与します。
A工事とB工事の違い
A工事は建物全体に関わる基本的なインフラの工事であり、オーナーが費用を負担するのに対し、B工事はテナント借主が使用するための内装や設備の工事で、借主が費用を負担します。
4. 手元に置いておきたい資金の考え方
これから美容室を開業して内装工事を開始される方にとって、必要となる手元資金は気になるポイントだと思います。
できるだけ多くの手元資金を置いておきたいですし、多いほど安心感がありますが、その分だけ他に投資ができなくなってしまいます。
費用をかけなければいけない所で、予算を削ってしまい集客費用に充てられないとなるとせっかく素敵な内装に仕上げたとしても本末転倒となってしまいますよね。
そこで手元に残しておくといい必要資金はどれくらいなのか?ということなのですが、実際にかかってくる月額固定費の3〜6ヶ月分は準備しておいた方がいいのではと考えます。
月額でかかってくるランニングコストに対して、3〜6ヶ月分の手元資金があれば不足の支払いがあったとしてもリスクの回避が可能ですよね。
5. コスト管理のポイント
① 予算設定と見積もり
まず、総予算を設定し、各項目ごとに見積もりを取ります。複数の業者から見積もりを取得し、費用の比較を行うことで、コストを抑えることができます。
② 省コストの工夫
内装費用を抑えるためには、以下のような工夫が有効です。
• 既存の設備を活用: 可能な限り既存の設備やインフラを活用することで、改装費用を削減できます。
• DIYの活用: 自分でできる部分はDIYで行い、コストを抑えます。例えば、簡単な塗装作業や家具の組み立てなど。
• 中古品の利用: 美容機器や家具を中古品で揃えることで、初期費用を大幅に削減できます。
③ 補助金・助成金の活用
自治体や業界団体が提供する補助金や助成金を活用することで、内装費用の一部をカバーできます。申請には書類の準備や手続きが必要ですが、費用を抑える有効な手段です。
6. 内装業者の選定
信頼できる内装業者を選定することも重要です。業者選びのポイントは以下の通りです。
• 実績と評判: 美容室の内装実績が豊富で、評判の良い業者を選びましょう。
• コミュニケーション: 施工期間中に円滑にコミュニケーションが取れる業者を選びましょう。要望や変更点を適切に伝え、スムーズな施工を実現します。
• アフターサポート: 内装完了後のアフターサポートが充実しているかを確認します。修理やメンテナンスの対応が迅速であることが重要です。
7. ケーススタディ:内装費用を抑えた成功例
① 小規模美容室の事例
ある美容師が、30平方メートルの小規模美容室を開業する際、予算が限られていたため、以下の工夫を行いました。
• DIYによる施工: 壁のペイントや一部の家具の組み立てを自分で行い、施工費用を抑えました。
• 中古品の活用: シャンプー台やカット椅子を中古で購入し、総費用を50万円以上削減しました。
• 補助金の活用: 地元自治体が提供する開業支援補助金を活用し、内装費用の一部をカバーしました。
これにより、総額200万円で美容室を開業することができました。
② 中規模美容室の事例
別の美容師は、50平方メートルの中規模美容室を開業する際、コストを抑えつつ高品質な内装を実現しました。
• 見積もりの比較: 複数の内装業者から見積もりを取り、最もコストパフォーマンスが高い業者を選びました。
• 設備のリース: 高額な美容機器はリースを利用し、初期費用を抑えました。
• エネルギー効率の高い設備: 照明やエアコンはエネルギー効率の高いものを選び、長期的なランニングコストを削減しました。
これにより、総額400万円で開業し、経営の安定を図ることができました。
まとめ
美容室の内装費用は、店舗の規模や仕様により大きく変動しますが、妥当な金額を把握し、適切なコスト管理を行うことで、効率的に資金を活用することが可能です。予算設定、業者選定、省コストの工夫、補助金の活用など、各ステップをしっかりと計画し実行することで、成功する美容室の内装を実現しましょう。