「いつか海外で美容師として働いてみたい」
そう思いながらも、資金や情報不足で一歩を踏み出せずにいませんか?あるいは、ワーホリの話はよく聞くけど、実際にどうやって求人を探して、どんな準備が必要なのかが分からずに、調べることすら後回しになっている方もいるかもしれません。
美容師として海外に飛び出すには、語学・資格・ビザ・資金…確かにいくつかのハードルがあります。でも、それらは正しい順序と戦略で準備すれば、決して乗り越えられないものではありません。
この記事では、美容師として海外求人に挑戦したいけれどお金がなくて不安……というあなたに向けて、国内での働き方を工夫して資金を貯め、ワーホリや海外就職を目指すルートを徹底解説します。
特に、「次のキャリアを海外に広げたい」方には必読の内容です。最初の一歩を踏み出すのに遅すぎることはありません。この記事が、あなたの夢への道筋を描くきっかけになりますように。

1. 海外で美容師として働くには?3つの主要ルートを解説
海外で美容師として働くには、いくつかのルートがあり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。ここでは主にワーキングホリデー、就労ビザ、そして海外の美容学校経由での就職という3つの代表的な選択肢を紹介します。
① ワーキングホリデー制度を活用する
ワーキングホリデー(以下ワーホリ)は、海外で1年間の就労・就学・観光が許可される制度です。2025年現在、日本とワーホリ協定を結んでいる国は26カ国以上。美容師がよく渡航する国としては、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリスなどが人気です。
ワーホリの魅力は、手軽に就労経験を積める点です。現地で語学学校に通いながらバイトとしてサロンで働いたり、日本人経営の美容室でフルタイム勤務したりと、自分のスタイルに合わせた働き方ができます。ただし年齢や就労期間が制限されていたり、同じ雇用主のもとで働ける期間は国によって異なります。
必要な準備としては、ビザ申請(オンライン申請が一般的)、航空券手配、海外旅行保険の加入、そして何より**一定の資金(50万〜100万円程度)**を確保しておくこと。現地で仕事がすぐに見つかるとは限らないため、数カ月分の生活費を日本で準備しておきましょう。
② 就労ビザを取得して働く
より本格的に海外でキャリアを築きたい人には、就労ビザの取得が現実的な手段となります。これは、現地企業から正式な雇用オファー(スポンサー)を受け、国に申請して取得する長期ビザです。
就労ビザの取得条件は国によって異なりますが、共通して求められるのが、
- 十分な美容師としての職歴(2〜3年以上)
- 英語力(IELTS 5.5/TOEIC 600などの目安)
- 専門的なスキルや資格(カラー・カット・ブリーチなど多様な技術)
です。
就労ビザを取ることで、長期で安定した雇用が可能になり、福利厚生や昇給制度、家族ビザの取得なども視野に入ってきます。その一方で、ビザ申請には雇用主の協力が必須であり、採用ハードルも高くなります。現地採用のポジションを獲得するには、事前に英文履歴書やポートフォリオ、SNSなどの“実績資料”を準備しておくことが重要です。
③ 海外の美容学校・留学経由で現地就職
語学力や資格取得を強化しながら将来の就職を狙う人には、「海外の美容学校に留学→現地就職」というルートが有効です。欧米諸国には日本よりも国家資格取得が厳しい国もあり、現地のスクールに通うことで、働く上で必要なライセンスを取得できます。
たとえばカナダでは、COSMETOLOGYという美容専門の資格があり、これを持っていないと施術ができない州もあります。そのため、語学学校+美容専門学校のセットで半年〜1年留学し、その後に現地でインターン・就労に切り替える人も少なくありません。
このルートのメリットは、最初から“学ぶ”ことが目的なのでビザ取得がしやすい点と、現地ネットワークが広がる点です。デメリットとしては、学費がかかる(100〜300万円)ことや、働けるまでに時間が必要な点があります。
2. 美容師向けの海外求人を探す3つの方法【2025年最新版】
海外で美容師として働くには、求人探しが最初の大きなハードルになります。「どうやって探すの?」「信用できる求人なの?」といった不安を解消するために、実際に信頼されている情報源や、現役の海外在住美容師たちが活用しているルートをご紹介します。
① 海外美容師求人サイト
海外で働くための情報がまとまっている求人専門サイトは、まずチェックすべき重要な情報源です。代表的なサービスのひとつが Coconnect(https://www.coconnect.jp/) です。
Coconnectは、日本と海外の美容師をつなぐプラットフォームで、オーストラリア、カナダ、アメリカなど各国の求人を閲覧・応募できます。現地の求人情報だけでなく、ビザ情報や渡航サポートも掲載されており、これから海外を目指す美容師にとって非常に実用的なサービスです。
また、会員登録すれば専用のキャリア相談も可能で、自分に合った求人を紹介してもらえる仕組みもあります。現地サロンと日本人美容師のマッチングに特化している点が大きな魅力です。
これらの求人サイトでは、仕事内容・勤務時間・ビザ支援の有無・給料形態(時給・月給)などが細かく掲載されており、比較しやすいのが特徴です。応募の際には英文履歴書(CV)やビデオメッセージを求められることもあるため、準備を事前に進めておくことが成功のカギになります。
② SNS・コミュニティを活用
近年はInstagramやFacebookグループなどSNSコミュニティを通じてリアルタイムな求人情報を得る美容師が急増中です。とくにInstagramでは、海外で活躍する日本人美容師が実際のサロン風景、求人情報、ライフスタイルまで発信しているケースが多く、現地の雰囲気を掴むのに最適です。
また、Facebookには「海外で働く美容師グループ」「カナダ 美容師 求人」「オーストラリア サロン求人」など、地域別・職種別のコミュニティが多数存在し、求人情報のやり取りも頻繁に行われています。実際に現地で働いている人に直接DMで相談できる点も魅力。
③ 日系サロン・現地日本人経営の美容室に直接連絡
意外と盲点なのが、**自ら応募する「直接アプローチ」**です。日系サロンや日本人オーナーが経営する美容室は、日本人向けメディアに求人を出していないことも多く、直接メールやSNSで問い合わせることで採用に至るケースもあります。
連絡時には、英文履歴書(フォーマットは欧米式)に加え、
- カット・カラー・スタイル別のポートフォリオ
- Instagramアカウント(更新頻度とセンスが重視される)
- 自己紹介+志望理由をまとめたビデオレター(1分程度)
などを用意しておくと、採用率がぐっと上がります。
求人探しには“待つ姿勢”ではなく“自分から動く姿勢”が大切です。特に競争が激しい国では、スピードと行動力が採用を左右します。
3. 海外勤務に必要な費用はいくら?美容師のための資金計画
海外で働く美容師を目指すなら、まず最初に考えるべきは「資金」です。夢を追うには現実的な準備が必要であり、十分な予算を用意しておかないと、現地での生活や就労に大きなリスクが生じます。ここでは、美容師が海外に渡航して働くために必要な費用項目とその目安を詳しく見ていきます。
費用項目 | 目安金額(円) |
渡航費(航空券) | 10〜20万円 |
ビザ申請費用 | 3〜5万円 |
現地生活費(3ヶ月) | 30〜50万円 |
保険料 | 5〜10万円 |
緊急予備費 | 10~20万円 |
合計 | 60〜95万円 |
👉 最低でも80万円以上の貯金が推奨されます。
① 渡航費(航空券)10〜20万円
渡航費は行き先や時期によって大きく変動しますが、片道10〜20万円が一般的な相場です。特に夏休みや年末年始などのハイシーズンは高騰しやすいため、早めの予約やLCCの活用、乗継便を選ぶなどしてコストを抑える工夫が求められます。キャンセル保険付きチケットを選ぶと、急な予定変更にも対応できます。
② ビザ申請費用 3〜5万円
ワーホリや就労ビザの申請には、各国の申請料(3万〜5万円前後)がかかります。また、ビザによっては健康診断・無犯罪証明書・英語の残高証明書などの準備も必要で、証明書取得に別途費用がかかる場合も。申請の前に最新の要件を各国大使館のサイトで必ずチェックしましょう。
③ 現地生活費(3ヶ月分)30〜50万円
最初の3カ月分の生活費は、日本で準備しておくのが安全です。主な費用は家賃・食費・交通費・日用品など。シェアハウスやルームシェアを利用することで家賃を抑える人が多く、エリアによっては1人当たり月7〜10万円が目安。就労開始までの生活資金として30〜50万円の確保が推奨されます。
④ 海外旅行・医療保険料 5〜10万円
海外では病気やけがに対して医療費が高額になるため、保険加入は必須です。特に美容師は手や指を酷使する職業のため、仕事に影響するケガや皮膚疾患への備えが重要です。3カ月で5〜10万円が相場で、補償内容(治療費、救援者費用、携行品補償など)をよく比較して加入しましょう。
⑤ 緊急時の予備費 10~20万円
現地で財布を紛失した、病気で働けなくなった、家族に緊急帰国を求められた……そんな“まさか”に備えるのが緊急時の予備費です。日本と違いサポートをすぐ受けられない海外では、自己防衛が不可欠。万が一に備えて、常に引き出せる口座やキャッシュカードに準備しておくと安心です。
4. 海外就職に向けて今すぐできる準備と国内での働き方戦略
① 国内での高収入化を目指す
- 高単価メニュー×SNS集客で単価アップ
- 予約管理と動線効率化で月40名以上の施術
- 失客防止のDM運用・口コミ管理も重要
② 実例:Aさん(29歳/女性)
- 単価:平均18,000円、月売上100万円超
- シェアサロン利用料:月5万円+売上の20%
- 半年で100万円以上の貯金に成功→ワーホリ申請へ
③ 節約術&確実な貯金管理
- サブスク・交際費カット
- 副業(SNS運用代行、商品PR)
- 家計アプリでキャッシュフローを“見える化”
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5. 海外で働く美容師が感じた不安とその解決策【Q&A形式】
Q1. 英語ができないと働けない?
→ 問題ありません。日系サロンや日本人顧客が多いエリアでは、英語初級でもOK。最低限の挨拶や施術内容の単語が理解できれば仕事になるケースも多いです。
Q2. 海外での日本の美容師免許って通用するの?
→ 原則として国家資格の書き換えや現地の試験が必要です。ただし、無資格でも補助スタッフとして働けるケースもあります。技能査定や国家試験が求められるなど国や州によって規定が異なるため、希望国のライセンス制度を事前に確認しましょう。
Q3. ワーホリ後にそのまま働ける?
→ ビザ延長や就労ビザへの切替をサポートするサロンもあり。面接時に「長期で働きたい意志」を伝えておくと、サポートのある店舗に出会える可能性が上がります。
Q4. 海外での生活が合わなかったらどうしよう?
→ 無理に続ける必要はありません。短期間の体験でもキャリアとして十分価値があります。帰国後に海外経験を活かした就職先を見つけることも可能です。「試してみる」価値はあります。
Q5. 渡航前に不安で行動できない…
→ 情報不足が不安の正体です。まずは一歩、小さな行動(Instagramで現地美容師をフォロー、求人サイトをブックマークなど)から始めましょう。不安は情報と準備で減らせます。
Q6. 海外で孤独を感じないか心配です
→ 現地の日本人コミュニティやSNSでのつながり、日系サロンでの職場仲間がいます。孤独を感じたら誰かに相談することが一番の解決策。勇気を出せば、きっと助けてくれる人に出会えます。
6. まとめ|“海外美容師”になる夢を現実に変える方法
「海外で働いてみたい」と思ったその日が、スタートラインです。
今すぐ海外に行けなくても、まずは“その日”に向けて貯金と準備を始めてみませんか?特別なことは必要ありません。日々のサロンワークを少し工夫して、売上を安定させていくこと。フリーランスという働き方をうまく活かせば、スピード感をもって資金をつくることも可能です。
自分の未来に期待を持てる働き方を選び、いつか海外のサロンで自信を持ってハサミを握る——そんな日が来ることを、心から応援しています。
あなたの挑戦が、きっと誰かの勇気にもなります。
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