「売上や実績がなければフリーランス美容師にはなれない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、SALOWIN大宮Crest店でメンズ縮毛矯正に特化し、24時間営業スタイルで活動する高橋朋生さん。美容師歴わずか半年でフリーランス美容師に挑戦し、ゼロからのスタートながら月45万円の売上を達成し、着実に成長を続けています。
若くしてフリーランス美容師に転身した理由や、SNSを活用した集客術、そして今後の展望について率直に語っていただきました。
美容師1年目でフリーランス美容師への挑戦の裏側
―これまでのご経歴を教えてください。
高橋:今年美容師になったばかりの美容師1年目です。正社員として都内のサロンを2社経験し、埼玉・大宮でフリーランス美容師になり3か月ほどになります。
―かなり早い段階でのフリーランス美容師への挑戦ですが、きっかけは何ですか?
高橋:正社員のときは、人間関係やサロンの仕組みに違和感を感じることがありました。
前社ではメンズ特化型の美容師として、入社2~3か月でスタイリストデビューすることができました。メンズに特化したカリキュラムだったので、早くデビューできる仕組みがあり、とにかく頑張れば早くデビューできる環境でした。
しかしせっかくスタイリストデビューしても、先輩に頼まれれば自分のお客様をお待たせしながら先輩のお客様を優先しながら対応することがしばしばありました。
それなら自分で集客をして来てくださったお客様のために、責任を持ってマンツーマンでしっかり向き合いたいと思い、フリーランス美容師として独立することに挑戦することを決めました。
―都内から大宮に拠点を移された理由は何ですか?
高橋:以前から大宮に住んでいるのですが、家から近い場所で美容師をしたいと思ったからです。以前は都内の下北沢や表参道のサロンで働いていましたが、少し体調を崩してしまい、電車での長い通勤が負担になってしまいました。
ですので、無理のない範囲で美容師を続けるためには、自宅から近いエリアをサロン選びの軸として大宮で再スタートすることにしました。大きなエリア移動なのでお客様がゼロになってしまうことは覚悟の上での挑戦です。
―数あるシェアサロンの中からSALOWINを選んでいただいた理由を教えてください。
高橋:大宮でシェアサロンを探していてネットで検索したところ、最初に見つけたのがSALOWINでした。実際に見学してみるとサロンの内装や全体の雰囲気も良かったので、他のシェアサロンは見学せず即決しました。
―フリーランス美容師になるにあたって、不安はありませんでしたか?
高橋:もちろん不安でした。
時給も固定給もなく、お客様を呼ぶことができず、売上がたたなければ生活することができないです。その上、都内から大宮へ大きなエリア移動だったため、前社からのお客様に来ていただくのは難しく、売上はゼロからのスタートとなりました。
―ゼロからスタートされて、今の売上はどのくらいですか?
高橋:現在平日限定のプランを利用しながら、フリーランス美容師2ヶ月目の先月で45万円を超えたくらいです。
―集客はどのようにされていますか?
高橋:正社員時代からSNSでの集客に力を入れていて、Instagram、TikTok、minimoを活用しています。
正社員時代にはminimoで無料のモデル募集をしていました。僕はメンズの縮毛矯正に力を入れているので、一度モデルで体験してくれたお客様がリタッチでリピートしてくださることが多かったです。
その経験を活かしながら、現在は「大宮」「メンズ縮毛矯正特化」「24時間対応可」といったポイントを打ち出して、SNS経由で月に20〜30人ほど新規のお客様が来てくださっています。TikTokは学生や20代前半のお客様が多く、Instagramは30代のサラリーマンの方まで幅広い層の方に見ていただいていますね。これまで力を入れてきて良かったなと痛感しています。

深夜勤務も自由!フリーランス美容師ならではの柔軟な働き方
―フリーランス美容師になって働き方に変化はありますか?
高橋:大きく変わりました。マンツーマンでの接客と半個室の空間を提供することができているのでお客様と1対1でしっかり向き合えて、自分のお客様だけに集中できるのが本当にありがたいと感じています。お客様もサロンの忙しい空気感を感じず、リラックスして会話をすることができているので、信頼関係を築きやすいと感じています。
また、プライベートの時間も増えたので、予定がある日は予約を切って早く帰ることができますし、正社員時代は寝るだけだったおうち時間も楽しめるようになりました。
―24時間営業はどのように対応されているのでしょうか?
高橋:基本は予約が入った時間に合わせて動いています。朝6時から働くこともあれば、ロングメニューのお客様が多いので深夜から早朝まで対応することもあります。終電近くに来店された複雑履歴のお客様を、一晩かけて施術して始発でお帰りいただいたこともありました。
深夜帯は仕事帰りの方や時間に余裕のある学生のお客様が多いです。サロンに自分以外のスタッフがいない時間帯なので、自分のペースで落ち着いてお客様と向き合うことができています。
―昼間はSALOWINの他のフリーランス美容師さんとお話することもありますか?
高橋:みなさん年上ではありますがお話することも多いです。バックルームでは自分たちのSNSの発信方法についてや全く仕事と関係のないゲームの話など、プライベートなことも気軽に話せるので、変に気を遣わない関係で楽しく過ごすことができています。
今後の展望とフリーランス美容師を目指す方へのメッセージ
―今後の展望はありますか?
高橋:フリーランス2ヶ月目で45万円を達成することができたので、次の目標は月間売上60万円を目指しています。現在は平日プランで平日のみの営業なのですが、10月からは土日も対応できるスタンダードプランにプランアップする予定です。なのでさらに伸ばしていきたいと思っています。
その上で、売上を安定させることが大きな目標です。新規集客も頑張りながら、一人ひとりのお客様と丁寧に向き合い、リピートにつなげていきたいと考えています。
―最後に、フリーランス美容師を目指す方や不安で一歩踏み出せない方に向けて、メッセージやアドバイスをお願いします。
高橋:フリーランス美容師になって一番実感したのは、SNSはやっておいて損はないということです。自己集客は本当に大変ですし、SNSの更新は負担に感じることもあると思います。それでも、コツコツ取り組んでいれば必ず結果につながると思います。

お客様に真摯に向き合えば、ゼロからでもフリーランス美容師に挑戦できる
美容師歴わずか半年でフリーランス美容師に挑戦し、SNSでの発信と丁寧な接客を強みにゼロから売上を積み上げてきた高橋さん。
「大きな実績がないと、フリーランス美容師には挑戦できない」と思いがちですが、一人ひとりのお客様と真摯に向き合う姿勢こそが、信頼やリピートにつながるのだと感じさせられます。
今回のインタビューが、フリーランス美容師に興味はあるものの自信が持てずに踏み出せない方にとって、背中を押すきっかけになれば幸いです。