「将来自分のお店を持ちたい」「仲間と一緒に理想のサロンをつくりたい」と考えている方は多くいるのではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、まさにその夢を叶えるための第一歩としてフリーランス美容師の道を選んだ、SALOWIN渋谷SQUARE店の樋上和浩さん。
同じサロンで働いていた同期たちと出店を目指し、現在はそれぞれがフリーランス美容師として経験と実力を積みながら、着実に準備を進めています。
インタビューでは、SALOWINを選んだ理由や集客の工夫、そしてサロン出店に向けた今後の展望についてたっぷりと語っていただきました。

仲間との出店を目指してフリーランス美容師に
―これまでのご経歴を教えてください。
樋上:新卒でサロンに入社し、アシスタント期間を経てスタイリストとしてデビューしました。約6年間は正社員サロンで経験を積み、美容師歴7年目の今年、SALOWINでフリーランス美容師として活動をスタートしました。
スタイリスト歴は丸2年、フリーランス美容師としては現在で約7ヶ月になります。
―フリーランス美容師に挑戦しようと思ったきっかけは何ですか?
樋上:前のサロンで一緒に働いていた同期と「いつか自分たちでお店を出そう」という目標があり、その第一歩としてフリーランス美容師になることを決めました。
一緒にお店を出そうとしているメンバーは、現在同じSALOWIN渋谷SQUARE店で各自フリーランス美容師として独立し、出店に向けて準備を進めています。
―何人くらいでお店を出される予定ですか?
樋上:今のところ6人のスタイリストと一緒に、10人規模のサロンをつくりたいと考えています。エリアを大きく変えることはリスクなので渋谷〜表参道エリアで物件を探しているところです。
―数あるシェアサロンの中からSALOWINを選んでいただいた理由を教えてください。
樋上:1番は身近な美容師さんたちが使っていたので安心感があったことです。もともと同じサロンで働いていた同期がSALOWINでフリーランス美容師をしていたことや、SNSで情報収集をしていると活躍している美容師のほとんどがSALOWINを利用していました。
また、一緒に出店したい3人のメンバーと同じお店でフリーランスをしたいという思いもあり、3席空いているシェアサロンを探していました。そんなとき、ちょうどInstagramの広告にSALOWINの空き状況が流れてきて、3席空いている店舗があることを知り、すぐに連絡しました。
―なかなか渋谷エリアで3席同時に空くことはなかなか珍しいので、ちょうど良いタイミングでしたね。
樋上:前のサロンと同じ渋谷エリアで探していたので、一番近い渋谷SQUARE店が3席空いていたのは本当にラッキーでした。
―フリーランス美容師になって、働き方に変化はありましたか?
樋上:一番の変化は、マンツーマン対応になったことでお客様との距離がぐっと近くなったことです。
正社員時代は複数のお客様を掛け持ちしていたため、どうしても一人に使える時間が限られていました。
今は半個室という環境でしっかり向き合えるので、関係性が深まり、お客様に喜んでいただけている実感も大きく、やりがいにつながっています。
―お客様の反応はいかがですか?
樋上:「きれいな空間で落ち着きますね」と言っていただけることが多いです。一人ひとりに関わる時間が増えたことで、より深い会話ができるようになりましたし、半個室なのでプライベートな話もしやすく、お互いに新しい発見が生まれることもあります。
―働き方の自由度も変わりましたか?
樋上:大きく変わりました。基本的には10時〜22時の間で予約を受けていますが、マンツーマン施術なので予約が1日埋まる日もあれば、逆に間が少し空くこともあります。朝8時や9時から早めに対応したり、夜に少し遅くまで営業したりと、自分の判断で柔軟に調整できるのは、フリーランス美容師ならではの良さだと感じています。
今担当しているのはほとんどが顧客様で、公式LINEでつながっていることもあり、みなさんとても優しくて協力的です。
予約と予約の間が空いてしまうと多くのお客様を担当できないので、30分〜1時間ほど予約を早めたり遅らせたりしていただくなど、時間の調整にも快く応じてくださるので本当に助かっています。
―フリーランス美容師になって、使用する薬剤は変えましたか?
樋上:ほぼ全部変えましたね。もともと使ってみたかった薬剤もありますし、SALOWINに入ってから新しく知った薬剤もあります。トリートメントも複数種類を揃えていますし、店販の商品も前のサロンとは違うラインナップにしました。シャンプーなども、自分が良いと思うものを選んで使っています。
気になった薬剤を気軽に試せるのは、フリーランス美容師ならではの魅力ですね。
自分の裁量で選べるので、お客様により良い提案ができるようになったと感じています。

SNSを活用した集客術と投稿|フリーランス美容師ならではのこだわり
―逆に、フリーランス美容師ならではの難しさはありますか?
樋上:施術できる人数にどうしても限界があるので、予約枠がすぐ埋まってしまうことですね。
ここ数ヶ月は少し落ち着きましたが、フリーランス美容師になったばかりの頃、月に20~30名ほど新規のお客様からご予約希望をいただいていました。とてもありがたい反面、顧客様の予約が取りづらくなり、ご迷惑をかけてしまうことが悩みでした。
―どのように調整していますか?
樋上:新規のお客様向けに一定の枠は残しつつ、顧客様には積極的に次回予約をご提案しています。たとえば、10月に来店されたお客様が11月・12月分までまとめて予約してくださることも多いです。12月に関しては、すでにほぼ満席になっています。
フリーランス美容師としては、先の予約が埋まっていると安心できますよね。お客様にも次回予約の提案がしやすくなったと感じています。
―他にフリーランス美容師になるにあたって不安はありませんでしたか?
樋上:不安よりも楽しみのほうが大きかったですね。かなり前向きな気持ちでフリーランス美容師になることを決めました。
強いて挙げるとすれば、確定申告が初めてなので税務関係は少し不安です。領収書も溜まってしまっていて…(笑)。同じ店舗にはフリーランス美容師の先輩がたくさんいるので、周りの人にアドバイスをもらいながら、進めていきたいと思っています。
―同じ店舗のフリーランス美容師さんとの関係はいかがですか?
樋上:最初は「どんな人たちがいるんだろう?」とワクワクしつつも、正社員サロンのようにチームで働くわけではないので、正直ドライな環境なのかなと想像していました。でも実際はすごく優しい方ばかりで、すぐになじめました。
渋谷SQUARE店のメンバーは20代後半〜30代前半くらいの方が多く、年齢はバラバラですが、普段から他愛もない話をしたり、一緒にご飯に行ったりしています。雰囲気は正社員サロン時代とあまり変わらず、ラフで居心地の良い環境ですね。特に気を遣うこともなく、自然体で働けています。
また、みんな出身サロンが違うので技術の引き出しが全然違っていて、すごく勉強になります。前のサロンでは少なかったハイトーン特化の美容師さんがいたりして、薬剤の選定について相談もできて新しい学びが多いですね。
―集客はどのようにされていますか?
樋上:Instagramをメインに活用していて、最近はTikTokも始めました。前のサロンではホットペッパービューティーを使っておらず、完全に自己集客だったので、フリーランス美容師になる際の集客の不安はあまり感じていませんでした。
前社を退社する時、急に退社が決まったので、直接ご挨拶できなかったお客様もいました。しかし、InstagramやLINEを見て変わらず来てくださる方が多く、本当にありがたいです。
Instagramは正社員時代から、1日2投稿を自分のルーティーンにしています。撮影したスタイルを載せたり、文字入れの投稿をしたりと、とにかく継続して発信していました。
前社では、スタイリストデビュー直後に銀座から渋谷に店舗移動が決まり、スタイリストなのに顧客ゼロの状態になった経験があります。そのときに「集客を頑張らないと」と本気でInstagramに取り組むようになりました。
最初はSNSが苦手だと思っていたのですが、習慣化してしまえば、投稿しないと逆に落ち着かないですね。周りにも同じように集客を頑張っている仲間が多く、刺激し合えたことも継続できた理由だと思います。
―Instagramの投稿で工夫されていることはありますか?
樋上:僕は韓国風のレイヤーカットを打ち出しているのですが、くびれヘアやヨシンモリが流行っていた時期に、あえてそこには寄せず、暗めの色味のストレートやワンカールのスタイルだけを発信していました。
投稿する写真は衣装にもこだわり、トップス・パンツ・ブーツ・バッグ・小物まで全身をコーディネートして、韓国っぽい雰囲気やファッションとの相性を意識していました。
ロングスタイルの場合はどうしても下半身まで写るので、世界観を崩さないようにモデルさんにはこちらで用意した衣装に着替えてもらうこともあります。どんなモデルさんでもイメージ通りの写真が撮れるように、統一感を大切にしています。
飽和したジャンルに飛び込んでも埋もれてしまうので、あえて流行のスタイルを載せないことで差別化することを意識していました。

今後の展望とフリーランス美容師を目指す方へのメッセージ
―今後の展望について教えてください。
樋上:来年の夏~秋頃にお店をスタートさせることが目標です。今は一緒に出店を予定している仲間たちがそれぞれフリーランス美容師として経験を積みながら物件を探して、準備を進めています。
SALOWINは、シェアサロン以外にも「me by ,,」「ALL SHARE」など出店をサポートしてくれるサービスも充実していますし、ふわっとした相談も聞いてくれます。いろいろ助けてもらいながら勉強しているところです。
―最後に、フリーランス美容師を目指す方や不安で一歩踏み出せない方に向けて、メッセージをお願いします。
樋上:フリーランス美容師は「自由そう」「お給料が良さそう」というイメージを持たれがちですが、その一方で、発注・集客・予約管理など、これまでサロンが担ってくれていた部分を全部自分でやらなければいけません。実際は意外とシビアで、お客様がいないと理想の働き方は実現しないと思います。だからこそ、しっかりと集客の準備をして、覚悟を持って踏み出すことが大事だと感じています。
ただ、逆に言えば、自分の“好き”をとことん追求したい人や、ヘアメイクなどサロンワーク以外の仕事にも挑戦したい人にとっては、可能性が大きく広がる環境です。サロン勤務だと難しかったことにもチャレンジしやすくなるので、自分次第で本当にいろいろな未来が描けると思います。
不安もあるかもしれませんが、挑戦したい気持ちがあるなら、思い切って一歩踏み出してみても良いのではないかなと思います。

出店を目指すなら、フリーランス美容師は実力を育てる確かなステップに
フリーランス美容師は、お客様とマンツーマンで向き合えるため、技術力や提案力をしっかり磨ける環境が整っています。さらに、集客・予約管理・経費管理など、開業に欠かせない知識が日々の働き方の中で自然と身につく点も大きなメリットです。
樋上さんのように、将来のサロン開業を見据えて経験値を積む場としてフリーランス美容師という働き方を選ぶことは、理想のキャリアに向けた着実なステップになります。
SALOWINは高い自由度に加え、独立を後押しする出店支援サービスも充実しており、将来サロンを持ちたい方にとって心強い環境が整っています。夢に向けて歩み出す一歩として、フリーランス美容師という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。

