「シェアサロンって何?」「本当に稼げるの?」「業務委託サロンと何が違うの?」などなどシェアサロンというものに対して疑問を感じる美容師さんも少なくないでしょう。
結論を先にお伝えすれば、「今、休みもないし給料も低い…」と悩んでいる美容師さんには非常におすすめが出来るのではないかと思っています。
とは言え、シェアサロンが本当に自分に合うのか?不安も大きいと思いますので、本記事ではシェアサロンのメリットとデメリットを包み隠さずご紹介をしたいと思います。

シェアサロンとは?
そもそもシェアサロンとは何か?これについては、業界関係者が各々の立場で見解を述べていると思いますが、結論、美容室の1席を使って独立開業すること。と理解するのが最も分かりやすいと思います。
では、もう少しシェアサロンについて深掘りしてみましょう。
既にある美容室の1席を借りる
シェアサロンは文字通り、シェアして使うサロンになりますので、既にある美容室から1席以上を借りる契約のことを言います。
全ての席がシェア用として確保してあり契約できるのがシェアサロン。美容室の空き席の一部をレンタルするのが面貸しと理解すると違いが分かりやすいでしょう。
では、なぜ、わざわざ既にある美容室の1席をレンタルする必要があるのか?自分でサロンを作った方が好きなように出来るではないか。と考える美容師さんもいると思いますが、結論、「低リスクだから」という理由に集約されます。
シェアサロンの場合は、美容室の新規開業時に発生する不動産会社への「保証金」や内装会社に支払う「内装投資」が発生せずに利用料金だけを支払えばすぐに入居できるという点が挙げられます。
近年の美容室の閉店件数は1年間で「約6割」が潰れる状況を考えると非常に合理的なシステムである。と言えますし、わざわざ借金を作ってまで独立する必要がないことから非常に低リスクと言えるでしょう。
雇用契約は業務委託サロンと同じ
シェアサロンや業務委託サロンなど美容業界では呼び名が異なっているため、ややこしいと言えますが、両方ともフリーランス美容師と呼ばれる個人事業主ということになります。
もちろん、法人登記している美容師さんであれば法人契約になります。
個人的には、業務委託も面貸しもシェアサロンも個人事業主なのだから、ひとまとめに「フリーランス美容師」と呼べば良いんじゃないかな?と思ったりするのですが、雇用契約ではない点に違いがあることから呼び名を分けていると言えます。
シェアサロン・面貸し・業務委託の違いとは?美容師の働き方を徹底比較
では、シェアサロン(面貸し)と業務委託サロンの違いについて比較してみましょう。
契約形態 | シェアサロン | 面貸し | 業務委託 |
集客 | 個人集客 | 個人集客 | サロンが集客 |
薬剤 | 個人手配 | 個人手配orサロンが用意 | サロンが用意 |
メニュー設定 | 自由 | 自由orサロンの決まりもある可能性 | サロンが決定 |
顧客責任 | 個人 | 個人 | サロン |
社会保障の有無 | 共にフリーランスとして国民健康保険や国民年金に加入する(厚生年金には加入できない) | ||
確定申告の有無 | 共に必要 |
上記のように、シェアサロンは集客や薬剤が美容師の個人負担になります。
一方、業務委託サロンは、美容室の顧客業務を委託する契約になりますので、集客や薬剤は美容室側が負担することになるのです。しかし、使いたい薬剤がサロンで取引をしていない場合、自分で用意することも。
シェアサロンのメリットとデメリットを比較
では、シェアサロンにはどのようなメリットやデメリットがあるのか?比較してみたいと思います。
メリット | デメリット |
手取り収入額が高い | 自分で集客する必要がある |
自由な働き方が実現する | 薬剤も自分で仕入れする |
低リスクで独立ができる | 将来への不安が払拭できない |
メリット1.手取り収入額が高い
シェアサロンの利用料金は、「月額固定利用料」「固定+歩合料」「時間料」のいずれかを採用しているサロンが多いと言えます。
- 月額固定利用料:12万〜25万円
- 固定+歩合料:固定(2万円〜5万円)+歩合65%〜80%
- 時間料:平日750円/30分・土日祝1200円/30分
上記の金額に加えて、初期費用として1万円程度の事務手数料が発生するシェアサロンも多いのですが、正社員サロンや業務委託サロンよりも高歩合で理論年収が上がるように設計されているケースが多いと言えるでしょう。
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メリット2.自由な働き方が実現する
シェアサロンの場合、いつ休もうが何時間働こうが完全自由なのです。
そのため、これまでの美容室で長時間労働に疲弊してしまった美容師さんでも自分のペースで働くことができますし、副業美容師や休眠美容師の方など時間的な制限を受けるような方でも誰でも気軽に利用できる点はメリットであると言えるでしょう。
一方、業務委託サロンの場合、美容室が雇い主になりますので、自由出勤という求人があったとしても実質は最低出勤日数や勤務時間が設定されているケースも少なくないでしょう。
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メリット3.低リスクで独立ができる
シェアサロンで働く最大の理由とも言えるのがリスクが低い。という点でしょう。
美容師であれば将来は自分のサロンを持ちたい。と誰もが一度や二度は考えることですが、実際にオープンに必要な資金を計算すると1000万〜2000万円程度は準備する必要があります。
当然、大半の人が日本政策金融公庫などから借り入れをして開業するのですが、要は借金を背負うということです。また、運転資金としてスタッフの人件費や賃料も毎月発生します。
さらに、全国27万店舗の美容室が競合になります。人口が減り続けることを考えれば今後の競争はさらに激しくなるでしょう。
実際、1年間で約6割、3年間で約9割の美容室が閉店している状況を考えた時に、仮に倒産してしまうと借金だけが残る状態になってしまうのです。(物件契約時に連帯保証人が必須です。もし倒産してあなたが自己破産をした場合、その借金の請求が連帯保証人されることになりますのでその点も十分に注意が必要です)
技術が優れているだけでは生き残るのが難しい昨今の状況を鑑みても、低リスクで高収入を目指せるシェアサロンの方が今の時代には合っていると言えるでしょう。
デメリット1.自分で集客する必要がある
シェアサロンで働くということは、独立することと同一であるため、自分のお客様は自分で集客する必要があります。
一般的なサロンではあれば、ホットペッパービュティーなどを活用し多くのお客様がサロンに来店していたことでしょうが、美容師1人でホットペッパービュティーの広告費を賄うことは難しいと言えます。
そのため、新規集客に関しては、minimo(ミニモ)など比較的安い集客媒体を活用する方法やInstagramやTikTokなどのSNSを駆使して自己ブランディングしていくことが非常に重要になります。
その際、「自分には固定客がたくさんいるので新規客を受付する暇もないし不要」という強気の美容師さんは要注意かもしれません。美容業だけに限らず、どのサービスでも一定の割合で離脱(サロンに行かなくなる)するものです。
そのため、新規集客を疎かにしていると徐々に客数が減少してしまいます。さらに、客数が減ってから慌ててInstagramを始めたとしても昔からコツコツとフォロワーを増やしていた美容師さんとは圧倒的な差が生まれているものです。
SALOWINの集客支援
集客に心配がある美容師さん向けに、ホットペッパーの運用代行、SNS集客コンサル、メーカー様による売上UPコンサルをご紹介可能です。
実際に売上が3倍になった美容師さんもいらっしゃいますので、ご不安な方はご相談ください。
デメリット2.薬剤も自分で仕入れする
薬剤の自己仕入れはメリットでもありデメリットでもあると言えるでしょう。
好きな薬剤を仕入れできるメリットはありますが、商材を取り扱うディーラーの開拓も必要ですし、そもそも1人の美容師が発注する薬剤量は非常に少ないことから仕入単価が高くなりやすいと言えます。
そのため、シェアサロンを契約する際は、ディーラーと提携をしておりサロン側が仕入れした金額とほぼ同価格くらいで購入できるシェアサロンを見つけるのも利益率を上げるためには重要と言えます。
シャンプー・トリートメントは無料でお使い頂けます。また、ディーラーと提携しており卸値(ディーラーからの仕入値)で薬剤を購入することが可能になりますのでディーラー開拓など面倒な手続きは不要です。
もちろん、ワゴン・タオル・ロッド・ドライヤーなどの備品関係については全て取り揃えており無料でお使い頂くことが可能になります。
デメリット3.将来への不安が払拭できない
集客面でお伝えしたように、新規客の集客を甘く見ていると将来的に収益が右肩下がりの状態になってしまいます。また、1人オーナーですので体を壊したらそこで収入はゼロという状況から将来に対して不安を覚える方も少なくないでしょう。
仮に体は元気だったとしても美容師としての寿命は40歳まで。と言われていたりもします。要は、いつまでも現役として現場に立ち続けることは様々な面で難しい。ということでしょう。
このような場合に、将来のキャリア支援が出来ない場所貸しだけのシェアサロンは、行き詰まりが起きてしまいますので利用する際は慎重に判断をした方が良いでしょう。
シェアサロンの契約だけでなくパートナーとしてシェアサロンの経営をともに行うことが可能です。SALOWINの場合は、24時間営業が可能なビルに出店をしていますが、オーナーが24時間365日付きっ切りでなくても運営ができるシステムを導入しています。
また、利用する美容師さんも個々が独立した人たちなのでマネージメントをするのではなく、働きやすい環境をどのように提供するのか?という点が重視されます。
実際にSALOWINでフリーランス美容師として働き、自身の地元でシェアサロンパートナーになり収入を分散させている方もいらっしゃいます。地元にフリーランス美容師の働き方を普及し美容師の選択肢を増やす働きをすることが可能です。
シェアサロン利用料・還元率を4社で徹底比較!
「シェアサロンってどれも同じに見えるけど、何が違うの?」そんな疑問を抱える美容師さんも多いのではないでしょうか。
実は、利用料・還元率・サポート内容は、シェアサロンによって大きく違います!
この記事では、主要4社(SALOWIN・GO TODAY Share salon・EMANON・JAM)を徹底比較し、どこが自分に合っているかを選ぶためのヒントをお届けします。
また、シェアサロン自体は他にもいくつかありますが、上記の4社は立地が良く内装も素敵で、多くのエリアに出店していることから今回の比較対象として選出をさせて頂きました。
シェアサロン4社の料金プランを比較
サロン名 | プラン |
SALOWIN | 半個室型:月5万円+売上の20% 個室占有型:25万円 |
GO TODAY Share salon | 半個室型:月5万円+売上の25% 個室占有型:月22.5万円+売上5% |
EMANON | 半個室型:月5万円+売上の20% 個室占有型:25万円 |
JAM | 月25.3万円〜固定 |
上記は各社の銀座エリアのプランの料金になります。プランやエリアによって料金が異なるところがほとんどです。
シェアサロン4社の手取り額を比較
税金や材料費などは一旦考慮せず、「あくまで粗手取りベース」で比較します!
月売上 | SALOWIN | SALOWIN Suite (個室占有) |
GTSS | GTSS (個室占有) |
EMANON | EMANON (個室占有) |
JAM |
30万 | 19万 | 5万 | 17.5万 | 6万 | 19万 | 5万 | 4.7万 |
40万 | 27万 | 15万 | 25万 | 15.5万 | 27万 | 15万 | 14.7万 |
50万 | 35万 | 25万 | 32.5万 | 25万 | 35万 | 25万 | 24.7万 |
60万 | 43万 | 35万 | 40万 | 34.5万 | 43万 | 35万 | 34.7万 |
70万 | 51万 | 45万 | 47.5万 | 44万 | 51万 | 45万 | 44.7万 |
80万 | 59万 | 55万 | 55万 | 53.5万 | 59万 | 55万 | 54.7万 |
90万 | 67万 | 65万 | 62.5万 | 63万 | 67万 | 65万 | 64.7万 |
100万 | 75万 | 75万 | 70万 | 72.5万 | 75万 | 75万 | 74.7万 |
110万 | 83万 | 85万 | 77.5万 | 82万 | 83万 | 85万 | 84.7万 |
120万 | 91万 | 95万 | 85万 | 91.5万 | 91万 | 95万 | 94.7万 |
130万 | 99万 | 105万 | 92.5万 | 101万 | 99万 | 105万 | 104.7万 |
140万 | 107万 | 115万 | 100万 | 110.5万 | 107万 | 115万 | 114.7万 |
150万 | 115万 | 125万 | 107.5万 | 120万 | 115万 | 125万 | 124.7万 |
SALOWINとEMANONさんはプランがほとんど変わりません。30万円〜100万円の方は半個室のプラン、100万円以上の方は個室占有型のプランに移動するとご自身の手取り額を増やすことが可能です。
各社エリアによって提供しているプランや料金が異なりますので、ご自身の希望のエリアのプランがどのようになっているか確認するようにしましょう。
また、店舗の立地やテナントが入るビル、内装が自分やお客様にマッチするか?という点も大切になりますので、併せて確認するようにしましょう◎
SALOWINだけの前払い制度
SALOWINの場合は、「売上申告前払い」を提供しています。これは何か?と言うと、利用開始初月に見込める売上を事前に申告頂ければその金額を全額先に払います!というプランです。
要は、働く前にお金が貰えるのです。
なぜ、このようなプランを提供しているのか?という理由は、至ってシンプルで、せっかくお客様が呼べるのに薬剤などの諸々のコストを支払ってしまうと生活に支障が出てしまいシェアサロンで働けない。一歩踏み出せない。という方を1人でも減らしたい。という想いからです。
その他にもSALOWINでは様々な支援制度を提供しておりますのでぜひお問い合わせを頂ければと思います。
まとめ
シェアサロンの特徴からメリットデメリットについて解説をさせて頂きました。
正社員・業務委託・シェアサロンそれぞれにメリットもデメリットも介在していることは間違いないでしょう。その上で、シェアサロンで働く。ということは、支援制度があったとしても自分自身が独立する心構えをしっかりと持つことが重要です。
当社は美容師の所得向上と労働環境改善をミッションにシェアサロンを展開していきますので、将来について少しでもお悩みがあればいつでも気軽にご相談を頂ければと思います。