美容室は全国に27万以上の店舗数となり、コンビニの約5倍近くもあります。そして、そこには50万人の美容師が働いている訳ですが、近年フリーランス美容師が増加しているのです。
SALOWINを現在利用しているフリーランス美容師の人数は現在1,000名を超え、店舗数は86店舗となりました。(2025/05/24現在)
SNSで見ている美容師さんや、自分の周りの美容師さんがフリーランス美容師になっているが、フリーランス美容師について詳しくはわからない…と感じている方もいるでしょう。
そこで今回は、フリーランス美容師についてメリット・デメリットから、向いている人と向いていない人を解説していきたいと思います。
※出典元:厚生労働省「令和5年度 衛生行政報告」「令和4年度衛生行政報告」

フリーランス美容師とは?基本を解説
フリーランス美容師とは、特定の美容室で正社員として働くのではなく、個人事業主として活動している美容師のことを指します。最近、ニュースなどでも「フリーランス」という言葉が飛び交っておりますが、フリーランス美容師も全く同じ意味合いになります。
ただ、一般的なフリーランスとは異なり、フリーランス美容師の場合は、「業務委託サロンで働くフリーランス美容師」と「シェアサロンで勤務するフリーランス美容師」の2つの働き方があるのが特徴です。
それぞれ、働き方が変わることから契約内容について詳細をお伝えします。
業務委託サロンで働くフリーランス美容師の特徴とお給料
業務委託サロンとは、美容室とフリーランス美容師が業務委託契約を締結し、サロンが集客したお客様を施術する契約になります。
サロン運営に必要な、「集客」や「薬剤」については、基本的に美容室側が負担しますので、ハサミなどの施述に必要な道具だけ準備すればすぐにお客様に入客できるのが特徴です。
給料の相場は、技術売上の40%〜60%が相場になっておりますので、100万円の売上がある場合は、40万円〜60万円程度の報酬になるでしょう。
シェアサロンで働くフリーランス美容師の特徴とお給料
シェアサロンとは、複数のフリーランス美容師がサロンをシェアする形態で、利用契約を結んで働くことが可能です。
美容室としての箱や席を提供するのがシェアサロンになりますので、集客や薬剤については自己負担で準備する必要があります。
集客や薬剤費用をサロン側が負担しない分、技術売上がしっかり還元されるのです。SALOWINのスタンダードプラン(固定費5万円+売上20%)を利用し、100万円の売上がある場合は、75万円程度の報酬になるでしょう。(薬剤費用を引けば65万円程度)
今現在、100万円以上の売上を作っている美容師も多いと思いますが、この還元の高さには驚くのではないでしょうか。
👉よりシェアサロンについて詳しく知りたい人は「美容師向けシェアサロン完全ガイド|メリット・デメリット・比較表付きで徹底解説!」をご参照ください。
フリーランス美容師で働くメリット
フリーランス美容師で働くメリットを3つお伝えさせていただきます。
①自由出勤のため好きな時間に働くことができる
業務委託契約やシェアサロン利用契約という性質上、雇用契約ではありませんので出勤日数や休日をサロン側が指定することができません。そのため、土日祝を休もうが長期休暇を取得しようが、逆に限界まで働こうが完全自由なのです。
正社員美容師として働いている時は、毎日長時間労働でしょうし、それこそ土日祝日など絶対に休むことが出来なかった。という人も多いと思います。
その点、フリーランス美容師であれば自由。と言えますので、働き方を変えたい美容師には非常におすすめと言えます。
👉自由に働き、仕事へのモチベーションがUPした美容師さんのインタビューを読む
②正社員サロンよりも給料が高くなりやすい
先ほどお伝えしたように、業務委託サロンで40%〜60%、シェアサロンで固定費80%~100%(別途固定費)と非常に高歩合であるのがフリーランス美容師の特徴です。
そのため、働けば働くほど給料が高くなることから、年収600万円以上の美容師も多数在籍していることでしょう。中には、年収1000万円以上も稼ぐ美容師もいます。
正社員として働く美容師からすると一生手に入らない年収を稼ぐことができるのもフリーランス美容師のメリットと言えます。
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③自分の顧客にしっかりと向き合える
サロンの売上を最大化させるためには、1人でも早くお客様を回転させることや客単価を上げる必要があります。そのため、アシスタントが大半の接客を行ったり、無理にオプションを付けたりなどサロンの方針に不満を抱える美容師も少なくないでしょう。
これは、業務委託サロンの場合でも同様で、メニュー単価を下げてホットペッパービュティーなどから大量に新規客を呼ぶ低価格サロンは、「接客している」というよりは「客を回している」という感覚が強くなってしまう人もいます。
一方、シェアサロンの場合は、自分自身で集客を行いますので、1客に対して何時間使おうが自由です。そのため、大切な顧客としっかり向き合いたいと考えている人であれば、シェアサロンがおすすめと言えます。
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フリーランス美容師で働くデメリット
①売上を上げなければ給料が入らない
フリーランス美容師は「稼げる」とお伝えしましたが、当然ながら働かなければ収入はゼロです。「働かない。なんて選択肢はないでしょ?」と思うかもしれませんが、働けなくなる。という状態を考えておく必要があります。
病気や怪我などで働くことが出来なくなった場合、収入はゼロになってしまうのです。正社員の場合は、傷病手当金などの制度を活用すれば給料の3分の2が保障されることがあります。
ただし、社会保険に加入していることが条件です。美容室の場合、そもそも社会保険に加入していないサロンも多いのでこのような場合はフリーランス美容師と状況は全く変わりません。
また、フリーランス美容師でも任意で加入できる保険制度などもありますので、しっかりと保険に加入していればそこまで不安を感じる必要もないでしょう。
②教育環境がない
正社員として勤務する場合は、オーナーや先輩社員などから技術などの教育を受ける機会が提供されるでしょう。一方、フリーランス美容師の場合は、技術を教えてくれる人がいませんので自分自身で学習する必要があります。
ただし、現在はSNS、youtube、ブログなどで新しい技術を発信している美容師が多数存在しておりますし、自分自身が積極的に技術を学び発信することで顧客の獲得にも繋がります。
そのため、サロンからしか学ぶことが出来ない。というのは言い訳とも言えるでしょう。年収600万円以上を稼ぐような美容師であれば自分自身で成長する術を身につけておくことは必須スキルになります。
SALOWINのフリーランス美容師さんはスタッフルームで薬剤やSNSの発信について情報交換されています。色々な美容師がいるからこそできることでもありますね。
③事務作業など収益を生まない仕事がある
正社員美容師の時は、会社が事務処理を全て行っていることから技術のみに専念することが出来たと思います。一方、フリーランス美容師はこのような事務作業の全てを自分で対応する必要があるのです。
とは言え、フリーランス美容師として重たい事務作業が発生するのは年に1回の「確定申告」の時くらいでしょう。
しかも、ある程度稼いでいるなら税理士に依頼をすれば3万円程度で確定申告を代理してくれます。もちろん、自分の勉強としてやってみるのはアリだと思いますが、わざわざ苦手で面倒な作業を行う理由はないと言えます。
また、フリーランス美容師になった時には「シェアサロンに移籍する場合の社会保険料はどうなる?分かりやすく解説」もご参照頂ければと思います。
フリーランス美容師が向いている人と向いていない人
ここまで、フリーランス美容師のメリット・デメリットについて解説を行いましたが、実際にフリーランス美容師に向いている人と向いていない人はどのような人なのか?お伝えしたいと思います。
フリーランス美容師が向いている人
フリーランス美容師が向いている人は以下のようなスキルがある人になります。
- 顧客が一定数おり、見込み売上が50万円以上は期待できる方
- 現在の給料に対して不満がある人
- 結婚や出産などのライフスタイルの変化があった人
- 自分で考え行動している人
- 発信することが得意な人
フリーランス美容師は、自分の力で食べていくことになりますので、見込み売上が50万円以下の場合現在のお給料よりも下がってしまう可能性が。そこから本気で自己集客をする必要があります。
また、自発的に行動する力を持っており、チャレンジすることができる人の方が向いている、と言えます。
フリーランス美容師が向いていない人
フリーランス美容師が向いていない人は以下のような傾向がある人になります。
- アシスタントまでしかキャリアを積めていない人
- 指名客がほとんどいない人
- 自分で考え行動するのが苦手な人
- 他責にしやすい人
- 自己管理ができていない人
フリーランス美容師は独立することと同じです。そのため、自己管理が出来ていない人や他責(第三者に責任を押し付ける)にしてしまう人は間違いなく向いていないと言えるでしょう。
しかしながら、上記はフリーランス美容師に限った話ではなく、社会人としてやや問題がある。とも言えますので、自身のスタイルを見直す機会だと思った方が良いでしょう。
フリーランス美容師よくある質問(FAQ)
Q:フリーランス美容師は確定申告で何を経費にできる?
A:フリーランス美容師は、仕事に直接関係する支出であれば、多くのものを「必要経費」として計上できます。これによって課税対象の所得を減らし、節税につながります。
👉詳しく知りたい方は『【保存版】フリーランス美容師の経費一覧|節税と申告の全知識2025』
Q:未経験やアシスタント経験だけでもフリーランスになれる?
A:技術力と集客力があれば不可能ではありません。現実的には、“アシスタント経験のみ”ではハードルが高い場合も。現状の不安要素を解消し、しっかりと下準備を行いましょう。
👉詳しく知りたい方は『【2025年完全版】フリーランス美容師の開業届マニュアル|提出タイミング・記入例・節税まで解説 』
Q:フリーランス美容師が利用できる補助金は?
A:個人事業主として条件を満たせば、フリーランス美容師でも補助金・助成金を受けられる制度は多く存在します。
👉詳しく知りたい方は『【2025年最新】1人美容室開業に役立つ助成金・補助金徹底ナビ 』
独立開業とフリーランス美容師の違い
独立開業とフリーランス美容師の違いは、自分のサロンを持つのか?持たないのか?という程度しか違いはありません。法人化しなければ共に個人事業主なのでどちらでも一緒と考える方が自然でしょう。
「いや、美容師の独立は自分のサロンを持つことである」と考えている人も多いと思いますが、この考えに固執するのは少々古いとも言えます。
なぜなら、美容室は1年間で6割も閉店する状態だからです。数千万円の借金を抱えて独立してもサロンはすぐに潰れてしまい借金だけが残る。
このようなリスクを回避できるのがフリーランス美容師であると言えますし、自分の力で稼ぐという点では何も変わらないのです。
そのため、「自分のサロンを持つ=立派な美容師」という固定概念を捨てることも非常に重要と言えます。また、1人オーナーとして独立する場合は、自分でサロンを持たない方が収入が増加する傾向にあります。
詳しくは「1人美容室の開業資金はいくら?相場・内訳・調達術【2025年版】」にてシミュレーションをしておりますのでご参照頂ければと思います。
フリーランス美容師は将来性がないって本当?
フリーランス美容師は新規客を獲得できないので尻すぼみになってしまう。というのもよく聞く話です。確かに、集客の努力もせず、自分の顧客だけを対応していれば徐々に売上が下がってしまう可能性があります。
しかしながら、現代は、Instagram、TikTokなどのSNSを活用し集客できる時代です。しっかりと運用すれば新規客も徐々に獲得できるでしょう。そのため、現状に胡座をかかず努力を続ければ何も問題ないと言えます。
また、正社員サロンであれば、確かに美容室側が集客を行ってくれるでしょうが、そもそも年収300万円程度で65歳まで働くつもりなのでしょうか?
ありえませんよね。
独立開業するのか?フリーランス美容師になるのか?結局のところは、自分自身で食べていく人生を歩まない限り美容師としての将来が尻すぼみになると言えます。
まとめ
フリーランス美容師のメリット・デメリットから向いている人と向いていない人を解説させていただきました。
自分の力で食べていく。という選択は簡単なことではないでしょうが、今の年収が永遠に続くリスクを考えれば、若い人ほどチャレンジすべきなのがフリーランス美容師と言えるでしょう。
当社は、美容師への還元を最大化すべくシェアサロン「SALOWIN」を運営しておりますが、還元率は80%〜100%と業界最高水準です。
スタンダードプラン(固定費5万円+売上歩合20%)をご利用される場合は100万円の売上を作れば75万円が収入になるのです。さらに、集客に不安がある人は、集客サポートを行うプランも準備してありますのでご自身に合う選択が可能になります。半個室のシェアサロン「SALOWIN」の他にも、個室占有型シェアサロン「SALOWIN Suite」、出店コスト20分の1で2〜3席の美容室を出店できる「me by,,」、低リスクでスピーディにハイクオリティな美容室出店を実現できる「ALL SHARE」などフリーランス美容師だけでなく幅広いサービスを提供しております。
この機会にぜひフリーランス美容師としてのキャリアを検討頂ければ幸いです。
